これは、Windowsユーザー向けに、RNA-SeqのFASTQファイルをSubio Platformにインポートするための準備について説明したものです。Macをお使いの場合は、macOS版の説明をご覧ください。
Subio PlatformでRNA-SeqのFASTQファイルを処理するには、Windows上でLinux用のプログラムを実行できる環境を準備し、fastp、HISAT2、StringTie、およびHISAT2 indexとGTFファイルを用意する必要があります。
Windowsや各ツールのインストール方法は変更されることがあります。そのため、以下の流れを参考にしながら、必要に応じてChatGPTなどのAIに操作方法を確認して進めてください。
1. WSLを有効にしてUbuntuをインストールする
Windowsでは、Linux用のプログラムを実行するためにWindows Subsystem for Linux(WSL)を使用します。
管理者権限でPowerShellまたはWindows Terminalを開き、次のコマンドを実行します。
wsl --install
これにより、WSLとUbuntuをインストールできます。
Ubuntuを初めて起動すると、Linux用のユーザー名とパスワードの設定を求められます。ユーザー名とパスワードを設定できれば、この準備は完了です。
Subio PlatformからFASTQファイル処理を実行する場合、通常はその後Ubuntu上でLinuxのコマンド操作を行う必要はありません。
インストール方法が分からない場合や、Windowsの環境によって表示や操作が異なる場合には、「WindowsにWSLとUbuntuをインストールしたい」などとAIに質問しながら進めるとよいでしょう。
2. fastp、HISAT2、StringTieを準備する
Subio Platformでは、RNA-Seq FASTQファイルの処理に以下のツールを使用します。
- fastp:アダプター配列や品質の低いリードを除去する
- HISAT2:リファレンスゲノムにシーケンスリードをマッピングする
- StringTie:マッピング結果から遺伝子発現量を推定する
Windows上で使用しますが、取得するのはLinux用の実行ファイルです。それぞれの実行ファイルをWindows上の任意のフォルダーに保存してください。
fastp、HISAT2、StringTieの実行ファイルを保存するフォルダーのパスには、半角スペースや日本語などの2バイト文字を含めないでください。
例えば、
C:\RNASeqTools\
のようなフォルダーを作成し、その中に各ツールを保存すると分かりやすいでしょう。
ツールのダウンロード方法はバージョンによって異なる場合があります。必要であれば、使用したいバージョンを指定して、「WindowsのWSLで使用するLinux版の実行ファイルを取得したい」などとAIに質問してください。
3. HISAT2 indexとGTFファイルをダウンロードする
次に、解析する生物種に対応したHISAT2 indexとGTFファイルを用意します。
HISAT2 indexは、 HISAT2のDownloadページ から取得できます。
HISAT2では、同じゲノムについて複数種類のindexが提供されている場合があります。通常のRNA-Seq解析では、既知のtranscript情報を含むgenome_tran版を使用してください。
また、GTFファイルはHISAT2 indexと同じ生物種・同じゲノムバージョンのものを使用する必要があります。
適切なGTFファイルをEnsemblから取得する方法については、以下をご覧ください。
適切な生物種・ゲノムバージョンのGTFファイルを、Ensembl FTPサイトから取得する方法
HISAT2 indexとGTFファイルを保存するフォルダーのパスにも、半角スペースや日本語などの2バイト文字を含めないでください。
4. 解析するFASTQファイルを準備する
解析するFASTQファイルをWindows上の任意のフォルダーに保存します。
FASTQファイルを保存するフォルダーのパスにも、半角スペースや日本語などの2バイト文字を含めないでください。
5. Subio Platformでファイルの場所を設定する
必要なファイルを準備したら、Subio Platformで RNA-Seq FASTQファイルのインポート画面を開き、 Settings...から、fastp、HISAT2、StringTieの実行ファイル、 HISAT2 index、GTFファイルの場所を設定します。
下図のように、それぞれのファイルを対応する欄に指定してください。
設定後は、まず少量のFASTQデータで処理が正常に実行できることを確認することをおすすめします。
FASTQファイル全体を処理すると時間がかかる場合があります。設定確認のために短時間でテストしたい場合は、fastpのオプションに
--reads_to_process=10000
を追加すると、最初の10,000 reads(paired-endの場合は10,000 read pairs)のみを処理できます。これはパイプラインが正常に実行できることを確認するためのテストです。正常に処理できることを確認した後、このオプションを削除して全リードを処理してください。
動作確認済みのバージョン
上記で紹介したツールは、それぞれ下記のバージョンで正しく実行できることを確認しています。これと異なるバージョンの場合、エラーが起きる可能性があります。
- fastp 0.22.0
- HISAT2 2.1.0
- StringTie 2.1.1
問題が発生した場合は、まず上記の動作確認済みバージョンを使用しているか確認してください。
上記を確認しても問題を解決できない場合は、 FASTQファイル処理のトラブルシューティングサービス もご利用いただけます。